3.11 10年前の今日のこと

あの地震から今日で10年らしい。

10年前の今日、僕は愛知県の留置所にいた。
さすがに記憶が怪しくても留置所は覚えてる。
檻の中で裁判待ってたから外の情報が入ってこなくて、たいしたことない地震だと思ってた。
普通の地震じゃないと分かったのは少ししてから。

今は変わったらしいけど、当時は留置所でもタバコが吸えた。
毎朝、運動(と言われていたが、実際には髭剃ったり爪切ったり)の時間に2本まで。
1日の唯一と言ってもいいぐらいの楽しみな時間だったけど、いつも吸ってるタバコが買えなくなった。
たしか地震のあと国産のタバコが買えなくなって、洋モクしかない状況だった。
いつも吸ってるのはピースのインフィニティ。あんまり同じの吸ってる人見たことないけど、青い箱のやつ。
その時は『好きなタバコが買えないとか、どうなってんだよ』と、ただ漠然と不満に思ってた。

結局そのあと外に出れたのは数週間後。
ただ、数週間たった後でも地震の爪痕は残ったままだった。
好きなタバコはまだ流通してなかったし、テレビに映る東北の映像は悲惨なまま。

何を書こうとしてたのか、まとまらなくなってきた。

毎年3月11日になると地震のニュースを目にするけど、僕の場合は地震と留置所が記憶の中で紐づいてるから、地震よりも留置所の生活を思い出す。
留置所と拘置所で計3ヶ月間は檻の中に入れられてたけど、あれはあれで良い人生経験になった気がする。
普通はあまりしない方が良い経験だろうけど心配かける家族もいないし、あの出来事があったからこそ良い意味で人生に期待しなくなって、幸せのハードルが下がった。

その後の人生でもしない方が良い経験を色々したから、また思い出したときに気が向いたら書こう。

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